プロフィール
アンコール遺跡群のなかのバンテアイ・クデイという寺院にて発掘調査を進めています。国際社会において「世界遺産」と価値付けられた同地域が、カンボジアの人々とくに地元住民にとってはどのような意味をもっているのか、という点に関心があります。発掘調査によって得られた考古資料を整理・分析していくと、その場の歴史を再構築することができます。寺院が建立されてから現在に至るまでの歴史を振り返ると、彼らの記憶や習慣のなかにそれらが保存されていることに、気づかされます。発掘調査によって得られた成果は、一部の研究者だけのものではありません。地域社会と情報を共有することによって、文化遺産の保護や整備が積極的に進められるものと信じています。バンテアイ・クデイでは、発掘調査毎に地元住民や小学生を招待して、現場説明会を企画しています。また、我々からの一方向の情報伝達、だけではなく、彼らの意識を把握するための聞き取り調査も行っています。その一部を、遺跡や歴史に関する口頭伝承として絵本にまとめ、カンボジアの子供たちに配布しました。1995年9月から2003年3月まで、首都プノンペンや遺跡のあるシェムリアップに滞在し、カンボジアを事例として、研究と現代社会の接点を、模索してきました。詳しくは、下記に挙げる出版物を読んでください。