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修了後の進路

中村 典(ナカムラ ノリ)さん
在カンボジア日本大使館

「草の根・人間の安全無償協力」外部委嘱員

2012年3月 博士前期課程修了

Q1 現在のお仕事について教えてください。

 在カンボジア日本大使館の「草の根・人間の安全無償協力」の外部委嘱員として勤務しています。「草の根・人間の安全無償協力」とは、開発途上国の地方公共団体、教育・医療機関、並びに国際及びローカルNGO(非政府団体)等が途上国で実施する1,000万円以下の小規模案件に対して資金協力を行うものです。私は医療・水・職業訓練・文化分野を担当しておりますが、医療分野の案件が主で、カンボジア各州の保健局関係者や保健関係のNGOと協同して案件をサポートしています。案件の緊急性精査、及び案件のフォローアップのための現地調査が業務の約半分を占め、その他は報告書作成や必要書類のやり取りといった業務です。国際協力の支援側と、支援を受ける側との橋渡しをするこの仕事は、国際協力を様々な視点から俯瞰することが、大変意義のあるお仕事です。

Q2 大学院時代の研究テーマについて教えてください。

 1979年に大分県で発信された地域振興を目指した運動である「一村一品運動」が、カンボジアにおいてどのような制度枠組みで実施されているか、また現地調査を通じた「一村一品運動」が実施される現場を描き出すことで、カンボジアの「一村一品運動」が目指す地域振興の有効性や弱点を検討することを研究テーマにしました。 カンボジアの「一村一品運動」の製品の中でも、とりわけ自らの食文化に対する興味より、カンボジアの伝統的調味料として使用される魚醤油「プラホック」に注目しました。カンボジアというとポルポト時代、地雷、貧困等、負の固定概念が一般的に抱かれがちですが、現地の人々の日常生活はそればかりではありません。魚醤油生産を行う現地の方々と関わる中で、自然の中で生きる人々の精神的豊かさを知る機会が多くあり、自分の持っていた狭い見識・価値観を広げる意味でも大変意義のある2年間でした。

Q3 大学院で得られたこと、いまの仕事に活かされていることなどあれば教えてください。

 大学院卒業後、中国・日本・カンボジアと3カ国での業務経験をしてきましたが、業務内容は異なれどいずれの業務でも、コミュニケーション能力、問題察知/解決能力、仕事効率化能力が問われるなと実感しています。とりわけコミュニケーション能力、及び問題察知/解決能力の部分は、大学院での現地調査を通じて培うことが出来たのではないかと思います(もちろん、まだまだ修行は足りません…)。

  当時は大学院を卒業して直ぐに国際協力の方面に行きたい!という希望があったのですが、別のご縁があってIT会社に就職しました。希望が実現するまで少し遠回りになりましたが、当時自分の興味とは真逆の分野と捉えていたIT会社には、自分が出会ったことのない世界があり、沢山のバックグラウンドを持った素晴らしい先輩方に出会えました。そこでの経験は現職で生かせる部分も多々あり、これからも狭い世界に留まらず、自分の興味以外の分野も積極的に見て切り拓く姿勢を意識的に持ち、前進していきたいなと思います。